「井上雄彦 最後のマンガ展 最終重版 <仙台版>」感想

「井上雄彦 最後のマンガ展 最終重版 <仙台版>」に行って来た。

「井上雄彦 最後のマンガ展」とは、「スラムダンク」「バガボンド」「リアル」でおなじみの漫画家・井上雄彦の肉筆画による一遍のストーリーである。

どういうことかというと、「バガボンド」をモチーフにした、描き下ろしの読み切り漫画1本の原画が、順番に展示されているという趣向なのだ。

ただし、その作品のサイズは通常の原画サイズのものから、壁画のような巨大なものまで様々で、ライティングや、その他の演出もなされているので、よくある漫画家の原画展示とは一線を画す、インスタレーション(※1)の一種と言って良いだろう。

東京、熊本、大阪を経て、今回の仙台版が「最終重版」になるとのことで、とても楽しみにしていた。

どういう経緯で仙台が選ばれたのかは知らないが、まずは単純に感謝したい。

というのも、仙台って住みやすくて良い所なんだけど、ことアート系の展覧会って、なぜか東北地方はスルーされがちな気がするんだよね。

今回の会場となった「せんだいメディアテーク」は、建物自体もパリの「ポンピドゥー・センター」(※2)のように美しいし、これを機会にもっと仙台にもアート系の展覧会が来て欲しいなぁ。

さて「最後のマンガ展」に話を戻すと、ストーリー的には、晩年の宮本武蔵の元に、一人の少年が訪ねてくるところからストーリーがスタートしているので、「バガボンド」の後日談にあたる部分だと思われる。

ただ、「バガボンド」は現在も連載中の作品で、ラストがどうなるのかまだ分からないのだが。

趣向も面白く見応えのある展覧会であった。

会場前にある、オブジェ(下記マンガ1コマ目)や、その周辺のにょろんベンチ(?)も必見!

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(※1)インスタレーション:現代美術における様式の一つ。アートのオブジェクトのみならず、展示方法や演出など、その空間までもをトータルで作品として表現する手法のこと。

(※2)ポンピドゥー・センター:フランスの首都・パリにある総合文化施設。伝統的な建物が多いパリにおいては異質ともいえるデザインであるが、とてもカッコイイ。

ブログな惑星マンガ0032-コマ1

最後のマンガ展

ブログな惑星マンガ0032-コマ2

“なるほど こうやって描いているのか”

ブログな惑星マンガ0032-コマ3

“これからは僕も筆で描く!”

ブログな惑星マンガ0032-コマ4

“筆 挫折”

※普通、漫画はペンで描くものである(笑)