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映画「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」感想(ネタバレあり)

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■今後のアベンジャーズを楽しむうえで外せない1本


●映画「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(Captain America: Civil War) 」とは

2016年公開の、「アベンジャーズ」を中心とした「マーベル・シネマティック・ユニバース」のクロスオーバー作品である。

「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」から1年後のストーリーになっている。


●映画「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」序盤のあらすじ

「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」から1年。

ヒドラの残党のテロ計画を阻止すべく、アベンジャーズが出撃。

しかし、その作戦の最中、新たにアベンジャーズの一員となった、スカーレット・ウィッチ(ワンダ)の行動により、一般市民に犠牲者が出てしまう。

これが原因で、アベンジャーズは国際社会から批判を浴びることになり、アベンジャーズを国際連合の管理下に置く「ソコヴィア協定」制定に向けて各国が動き始める。

そして、「ソコヴィア協定」に賛同するメンバーと、賛同しないメンバーで、アベンジャーズは二分することになる…。


●感想

(注:基本的に以下の感想は結末のネタバレなしの方向で書いています。ただ、そこに至る過程を本作の重要なポイントとして触れたので、今回はネタバレありとしました。)

本作「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」は、「アベンジャーズ」を中心とした「マーベル・シネマティック・ユニバース」のクロスオーバー作品である。

クロスオーバー作品の「キャプテン・アメリカ」シリーズとしては3作目にあたるこの作品であるが、実際のところは「アベンジャーズ/シビル・ウォー」というタイトルにしても違和感のない重要なエピソードになっている。


ではなぜ「アベンジャーズ」のタイトルではないかと言えば、本作「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」には、アベンジャーズのメンバーであるハルクとマイティ・ソーが登場しないからだ。

ではなぜ、ハルクとマイティ・ソーが登場しないかと言えば、それはこの作品の内容がそれを許さないからである。

前述のとおり、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」は、意見の対立によって2つに割れたアベンジャーズメンバーの内紛「シビル・ウォー」を描く。

アベンジャーズメンバーの中でも、本物の神であるマイティ・ソーと、彼に匹敵する力を持つ怪物ハルクだけは他のメンバーに比べて戦闘力が桁違いに強い。

つまり、この2人が「シビル・ウォー」の中に存在し、もしも片方の陣営に偏ることがあると、パワーバランスが崩れるために、そもそもストーリーが成り立たないのだ。

設定面から理詰めで考えると理由は明白だが、逆に言えば、「マーベル・シネマティック・ユニバース」は、もはやストーリーによってキャラクターの出番を調整し、映画のパッケージを自由に調整して公開できるレベルに到達していると言える。

さらに「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」では、ハルクとマイティ・ソーこそ登場しないものの、これまでアベンジャーズシリーズには登場しなかったヒーローたちが続々と参戦しており、そういった意味での楽しさはむしろ増している。

このあたりは本当に巧いと思う。


ストーリーは、「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」から1年後。

アベンジャーズが、活動中に一般市民に犠牲者を出したことをきっかけに、「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」のソコヴィアの闘いを含めて国際社会から非難を浴びることになる。

「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」感想で書いた、「これだけの大風呂敷になると、当然いろいろと突っ込みどころもある」という部分がまさにそこにあたるのだが、一般市民を全員助けたかのように描いているソコヴィアの闘いでも当然のように犠牲者が出ていたということだ。

そこで、アベンジャーズを、国際連合の管理下に置くことを規定する「ソコヴィア協定」が提案され、この規定に対して賛成/反対の立場をとるヒーローでアベンジャーズが2分されることになる。

その筆頭が、今回のタイトルホルダーである「キャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャース」と「アイアンマンことトニー・スターク」である。

意外だったのが、ルールを順守しそうなキャラクターであるキャプテン・アメリカが、ソコヴィア協定に対して反対の立場で、アイアンマンが賛成の立場であったこと。

しかし、よくよく考えれば、なるほどキャプテン・「アメリカ」だもんな、と納得。

個人的には、映画に対して何でもかんでも政治的な解釈を入れるのはどうかと思っているのだが、本作「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」においては、そういう内容なので仕方ない。

しかも、ヒーローものは、こういった政治的な内容に対して、話し合いや政治的駆け引きで解決できないというジレンマを抱えているので、終始モヤモヤとした気分になる。

ここは、単純に「オマエどっち派?オレ、キャプテン・アメリカ派」などと脳天気に楽しむべきなのかもしれない。

まぁ、大人がこの映画を観て、そういった感想しか出てこないのであれば、それはそれでどうかとも思うが(笑)


そういったわけで、アベンジャーズが意見の対立によって二分されるというアイデアは買うものの、ストーリーとしてはそこまで面白くないというのが本音である。

しかし、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」は、今後のアベンジャーズを楽しむうえで外せない重要な作品になっている。

というのも、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」の真価が発揮されるのは、むしろラストのシークエンスであると言って良い。

アベンジャーズの対立から、ラストのソコヴィアに向かって話が進むのだが、ここで僕は「またこのパターンのエンディングか」と思ったのだ。

そのパターンとは、ここまで対立しているキャプテン・アメリカとアイアンマンだが、そこにさらに強いラスボスが現れ、そいつを協力して倒すことによって友情が回復。

意見の対立は有耶無耶になり、アベンジャーズは再びチームとして結束し、次回に続く、というパターンである。

これが、これまでの定石と言える安易なパターンだと思うのだが、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」は、その定石を外してくるのだ。

定石を外して意外なエンディングを迎えることによって、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」は、アベンジャーズにおいて重要な作品になっている。

その結末については、是非自分で確認していただきたい。

もっとも、ラストがこの終わり方でなく、安易な定石通りに終わった場合、本作は単なる駄作に堕したと思う。

おそらく、この意外なエンディングのアイデアがあって「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」を作ったのではないか。

そういった意味で、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」は、「マーベル・シネマティック・ユニバース」の中でも最も野心的な作品になっている。


シビル・ウォー感想用イラスト

"我がいない間に何をしているのだ!戻りづらい!"